▶大根◀
「大根食ったら菜っぱ干せ(ほせ)」
大根の葉のようにいつもはすててしまうようなものでも、まさかの時に役に立つという意味。
大根の葉にはビタミン類やカルシウムなどの栄養がたっぷりです。
「大根役者」
大根は消化がよいので、お腹(なか)の調子が悪くなること、あたることはめったにありません。
このことから、平凡で、あたらない(うけない)役者をこういうようになりました。
「大根頭にごぼう尻(じり)」
大根は頭の方がおいしく、ごぼうはお尻(しり)の方がおいしいという意味。
大根は先の方が辛いので、頭の方が甘く感じられます。ごぼうは、お尻の方が組織がやわらかいので、このようにいわれます。
「大根どきの医者いらず」
大根の収穫どきにはみんな健康になり、医者がいらなくなるという意味。
大根はお腹の調子を整え、消化をよくするはたらきがあり、昔から体によいものとされてきました。
▶ナス◀
「秋なすは嫁(よめ)に食わすな」
年中出まわっているナスの中でも秋ナスが一番おいしいので、姑(しゅうとめ)が嫁をにくんで食べさせないという説や、ナスは体を冷やすので嫁の体を気づかっているという説があります。
「なすの花と親の意見は千に一つも仇(あだ)がない」
仇とは無駄(むだ)になることをいいます。ナスの花は必ず実になり、無駄になる花はありません。
同じように親の意見も必ず役に立つものだという意味です。
▶さつまいも◀
「栗よりうまい十三里(じゅうさんり)」
「里」とは昔のみちのりを計る単位で、1里は約4km。「十三里」とはサツマイモのことです。
「クリ(九里)」と「より(四里)」を足すと十三里になります、ちょうど、江戸、東京から十三里のところに、サツマイモの産地、埼玉県の川越(かわごえ)があったためです。
▶こめ(米)◀
「米の字の祝い」
米の字を分解すると「八十八」になります。
このことから八十八才のお祝いを「米寿(べいじゅ)の祝い」や、「米の字の祝い」といいます。
「青田から飯になるまで水加減」
米は、田にあるうちから飯を炊くまで収穫量も、味も、水加減に左右されるという意味。
どんなことも加減が大切という教えです。米をかまどで炊く時代は水加減がむずかしかったのです。
▶こんにゃく◀
「こんにゃくは体の砂払い」
こんにゃくは体の中にたまった砂を出すはたらきがあると考えられていました。
こんにゃくには胃腸のはたらきをよくする食物繊維が多く含まれます。「胃腸のほうき」とも呼ばれています。
▶うめ(梅)◀
「梅はその日の難(なん)のがれ」
朝、梅干しを食べれば、その日一日は何事もなく無事に過ごせるという意味。
梅干しには悪い菌(きん)を殺したり、疲れをとる効果があります。
「梅干しは三毒を消す」
梅干しは食べものの毒、血の毒、水の毒の三つの毒を消す作用があるといわれています。
梅干しは食中毒や水あたりにきく食品です。
▶かぼちゃ◀
「冬至(とうじ)にかぼちゃを食べるとかぜをひかない」
昔から、1年で一番昼の短い冬至の日にかぼちゃを食べて柚子(ゆず)をいれた風呂(ふろ)に入るとかぜをひかないといわれています。栄養のあるかぼちゃを食べて、寒さが増す冬に備えようという昔の人の知恵(ちえ)です。
▶お茶◀
「宵越し(よいごし)の茶は飲むな」
一夜おいたお茶は毒だから飲まないように、という教えです。時間をおいたお茶は香りもなく、消化を悪くするしぶい味の成分が水に溶け出し、あまりおいしいものではありません。
「よい茶の飲みおき」
高級でおいしいお茶を飲んだあとに、いつまでもそのいい香りが口の中に残っていること。